ご挨拶 公益財団法人日露医学医療交流財団理事長 中山 太郎 (元外務大臣)
日露両国には現在未解決な問題が存在することはご案内のとおりですが、両国は日本海を隔てた隣国であります。
私はこうした時期にこそ、人道的な立場からの医学医療交流が日露両国民の相互理解を深め、真の善隣友好の基盤になるものと確信しております。
当財団は民間外交による先駆的役割をにない、日露両国間の真の友好の「架け橋」となる医学医療交流の促進を図るため1992年4月に設立され、お陰様で設立28年を迎えることができました。
人道的な医学医療を通じて日本海に真の友好親善の「架け橋」を築くという当財団の願いは未だ道半ばでありますが、着実に実を結び始めております。
ロシア極東・シベリア地域13医科大学と共同して日露双方の持ち回りで1993年~2005年まで12回「日露医学医療交流国際シンポジウム」を実施しました。
またアメリカの協力を得て2007年~2009年3回「日露米医療シンポジウム」も行いました。
また日本が得意分野としている内視鏡診断・治療をテ-マとした「日露内視鏡シンポジウム」もモスクワ及びサンクトペテルブルグなどで21回開催しロシアの医療技術向上に大きく貢献しております。
今後も当財団は日露両国間の医学医療交流事業の更なる充実、発展を目指して努力する所存であります。
ご承知のように当財団の事業は、各位の絶大なご支援・ご協力により支えられており、広く各界からの財政面のご支援なくしては所期の目的を達成することはできません。
当財団は平成25年8月1日付で公益財団法人に移行いたしました。
今後日露医学医療の相互交流により友好親善の「架け橋」を築くため一層努力して参る所存でありますので、何卒格段のお力添えを賜りますようお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
財団設立の経緯
ソ連邦解体後のロシア連邦はじめその他の周辺諸国は国内体制の混乱等により国民生活が不安定になっているばかりか医療供給体制も悪化の一途をたどり、医療水準の低下が危惧されていました。
1980年代に発生したチェルノブイリ原発事故への対応もその典型であり深刻な放射能汚染による被害の後遺症も大きく尾を引いております。しかし、わが国の国際医療協力は主に開発途上国を中心に展開されており、ロシア連邦や周辺地域は全く対象になっておりませんでした。
日露両国には未解決の問題が残されておりますが、海をへだてた隣国同士であることには変わりありません。むしろ、こうした時期にこそ人道的な医学医療協力を通じてロシアの民生の安定に資することが真の善隣有効の基盤を確立する道となります。
日露医学医療交流財団は以上の経緯から日露友好の架け橋をかける事を目的に設立された財団であります。
財団および財団の関連学術・医療施設が共同し医学医療の情報交換、医学研修生の受け入れ、医学シンポジウムの開催などを活発に進めております。
事業目的
近年、急速な発展をみた日本の医学医療の情報を提供することはもとより、医学専門家の相互派遣を含む技術協力、資材提供、プライマリ・ケア分野での協力・臨床から予防、ハードからソフトまでの医療協力など広汎な活動を行う事により、ロシア連邦はじめその周辺地域の人々に良き医療サービスが受けられるための一助となることを第一の目的としています。
事業内容
- 日露両国の医師をはじめとする医科大学、医学研究所、医療従事者、関係者の派遣及び招聘並びにこれらの事業の援助。
- 日露両国の医学医療に関する交流の推進及び知識の普及啓蒙のためのセミナー、シンポジウムの開催及び出版物の発行その他の事業。
- 日露両国の医学医療に関する調査研究
- その他財団の目的を達成するために必要な事業
日露医学医療交流財団事務所
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